「こんにちはー!お届け物です。」
宅配便が届きました。
包み紙には《愛をこめて…》と書いてあります。
開けてみると、中から出てきたのは……
腐ったゴミやトゲトゲボール、ボロの服……
なんとゴキブリまでいます。
もらった人はいったいどんな気持ちになるでしょう?
もう一つ荷物が届きました。
外には何も書いてありません。
でも開けてみると………
とてもきれいな宝石やかわいいお花がびっしり!
素敵な香りも漂っています。
さて、受け取った人は、どんな気持ちでしょうか?
あなたなら、どちらをもらいたいですか?
この宅配便は、お母様が毎日子供に(周りに)届けている言葉です。
愛をこめているつもりでも、実際子供が受けとっているものは、
心が苦しくなるものばかり…ということはないでしょうか?
実のところ、私達は自分の言葉がどんなふうに届いているのか、
あまり意識することはありません。
自分が感じた通りに相手も感じるはずだと、誤解しているからです。
朝起きてから、夜眠るまで、子供にかけた言葉を全部思い出して、
チェックしてみましょう。
「早くしなさい!」「いいかげんにしなさい!」「またまちがえた!」
「何度言ったらわかるの?」「〇〇ちゃんはできるのに、なんであなたはできないの!」
いくら心の底に愛があっても、こんなゴミのような言葉を届けていては、
本当の愛は伝わりませんよね。
良寛さんは、「和顔愛語」を心がけておられたそうです。
゛私は貧しくて何も持っていないけれど、ニコニコ笑顔と優しい言葉なら
いつでもあげられるよ”という意味だと教わりました。
私たちも、常に和顔愛語で、本物の愛の心を宅配出来たら…
周りも子供達も世界も…少し変わるかな?
竹石むつこ