- 掲載日: 2011年12月15日
世の中の動きがどんどんスピードアップしています。通信機器の発達は、あっという間に私たちの生活を便利に速く、お手軽なものへと変化させてしまいました。極度にアナログ人間の私ですら、もはや携帯電話のない生活は考えられない程です。確かに便利です。溢れんばかりの情報も即座に入ります。誰とでもすぐに繋がれます。けれど・・・それって本当に必要?スピードと便利さを絶対価値として突き進んで行く社会の未来は、本当に人間を幸せにするものでしょうか?一度ゆっくり立ち止まって考えてみませんか?
「奇跡の教室」(小学館)という本があります。今年99才になられた、元灘高の国語教師。橋本武先生がが書かれた本です。TVで先生の授業風景をごらんになった方がいらっしゃるかも知れません。橋本先生の授業は、一冊の薄い文庫本を3年間かけて、ゆっくりじっくり、わき道にそれながら読む“スローリーディング”その結果、公立高のすべり止めだった灘高を、東大合格日本一へと導く立役者となったのです。(詳しくはせひ本をお読み下さい)一語を一文を一節を、ていねいに読み、味わい、広げ、体験して自らの血肉に変えていく方式は、実は私共が現在、吉本先生の御指導を受けて作り上げようとしている「先行体験型レッスン」と同じ方式のものなのです。現代社会の価値とは逆行するかに見える、スローで手間がかかり、不便な方式ですが、子供達の中に残せる価値は、計り知れない程大きいと確信しています。(七田にしかできないものですよね)橋本先生の本にある「すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなる」の言葉のように、簡単に手に入れた物はすぐに使えなくなります。
私共は手間ひまかけた手作りの教育を通じ、子供達の中にかけがえのない本物の力を育てることを、新たな年への目標にしたいと思います。
竹石 むつこ



